がつがつと読み進めてしまった

文章力が尋常ならず高いです。それだけでなく、人生の荒波にもがく中でちらりと一瞬目に入るせびれや尾ひれのような一片の真理たちが、なんともいえぬ後味と厚みを物語にもたらしています。最後、種明かし的に語り手の情報が一部開示されますが、もしそうでなかったとしてもそれまでの物語の説得力で十分に納得できてしまうぐらいでした。大変良かったです。

その他のおすすめレビュー

和泉眞弓さんの他のおすすめレビュー191