ダイナマイトは弧を描く

作者 げえる

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★★★ Excellent!!!

主人公環ちゃんは『レコードショップUFO』でアルバイトをしている女の子です。絵を描くことが得意でちょっと個性的。
絵を描くことでお客さんのおばあさんやお好み焼き屋の店主はなさんの役に立とうとする思いやりを持った優しい女の子でもあります。
胸にダイナマイトがあるんだけどね。そうです、環ちゃんの胸には地球の未来を左右するダイナマイトが埋め込まれているのです。自身の未来もですが、地球の未来も危うい! 地球を救うためには仲間を見つけなくてはいけない。えっ、お好み焼きが何だって!??
しかし、この作品を拝読してレコードは実に奥深く味わいのあるものだと思いました。店長が仕事にするわけだよね。ええ、店長は勿論モヒカンです。
個性的な登場人物が多く登場する作品、キャラがケンカせず調和してるからすごい。
地球はどうなるのだろうね、ダイナマイトはどうなるんだろうね、環ちゃんはどうなるんだろうね。
優しく温かい日常が溢れた作品です。

★★★ Excellent!!!

私の胸元に爆発物が……?

何かの例えだと思うじゃないですか。
まさか本当にそのまんまの意味だと思わないじゃないですか‼︎

主人公はレコードショップでバイト中の高卒女子、環ちゃん。
と、他の主要な人物は……見た目にキッツいモヒカンのオッサン。バイト先の店長です。

モヒカンのオッサンに比べたら、環ちゃんはすこぶる普通の子に見える……
と思いきや、レコードショップで見つけたとある埃被りの音源から、「胸元にダイナマイトが埋まっている」ことを知らされ──

ダイナマイトを胸に抱えて過ごす奇妙な日常は、さまざまな登場人物に彩られています。
夫に先立たれたおばあちゃんや、カッコいいけどどっか抜けてる美人のお姉さん。
心にじんわりくる時もあり、思わずフフッと来る時もあり。
ダイナマイトの謎をなんとなく先延ばしにしながら、パズルのピース探しをしているような緊張感と、ありふれた日常の心地よい幸せが、何ともクセになります。


私はげえるさんのご作品が「胡桃田奈々と秘密の七日間」から大好きなのですが、
げえるさんのご作品にある特徴のひとつが「キャラのドギツい女の子」。
そして、そのドギツい女の子たちはいつもさりげなく可愛くて、いつのまにかちょっと恋してしまいそうになる。
とにかく、「濃くて可愛い女の子」を描くのがとてもお上手な方なんです。

頑張る女主人公、それはもうまさに環ちゃんそのもの。
ゆる〜く見えるけど、案外現実的で、毎日胸のダイナマイトをドキドキさせながら生きてる。


そんな環ちゃんの可愛いところを、あきさせずに魅せてくれる「げえるさん節」でぜひご堪能ください。

(*16話までの感想です)

★★★ Excellent!!!

レコードショップでバイトする女の子、三輪環ちゃんがとにかく優しくて温かい(たぶんビジュアルも可愛い !)。普段はちょっと素直になれないところもあるんですが根っこが優しいから、力になりたいと思ったら行動に移しちゃう。良い子なんです!

胸元のダイナマイトは、環ちゃんの心の変化によって熱くなったりするので、その行く末が始終心配な感じ……。

また、本作は音楽好きには持って来いのレコードショップを舞台としたお仕事小説としても十分に楽しめます。

地球の危機をも臭わせながらバイトを頑張る(バイトは頑張ってないかも?)環ちゃん目線の軽快な文章でサクサク読ませるところが魅力。ぜひ!

★★★ Excellent!!!

連載中の作品ですので、最新話(8話)までの感想を書かせて頂きます。

げえるさんとはツイッターで繋がっておりまして、日々ツイートを拝見させていただいておりますが、いつだかの日、ご本人がこんなことを仰っておられたのを覚えています。「私はヘタウマな自覚があるから、その方向を極める」というようなことでした。
しかし作品を拝読する限り、ヘタウマっていうか、げえるさんはほんとうに文章がお上手なんですよね。で、ヘタウマという表現も理解できる。その「ヘタ」という言葉を「強烈な個性」と置き換えれば話はすんなり通じます。
この物語の主人公はレコードショップでアルバイトを始めたばかりの女の子です。読者の私はレコードのことをほとんど知りませんでしたが、作中でレコードとはそもそもどういう仕組みのものなのかということと、レコードを扱うショップはどういうふうに商品を扱っているかということが丁寧に描かれていて、
作品を読めば、環が普段生活している環境の詳細と、空気感までがきちんと伝わってくる。これ、すごく高度だと思います。そもそもの前提を知らない読者がきちんと理解できるように書かれているんですよね。
引用すると長くなるので、まだ連載は8話なのでみんな全然追いつける話数なのでその辺りはぜひ各自で確認して頂きたいのですが、そういった丁寧な描写が、げえるさんの個性あふれる文体で描写されている。これがとてもすごいことだなと思います。
げえるさんの文体の特徴って「ドライヴ感」だと思います。読者を文章に引き込んで引きずり回すタイプ。個性って諸刃の剣で、それが突出した魅力になることもあれば、読者を置いてきぼりにする、引きずり込みきれなくて失敗、みたいなことにもなりかねないのですが、
げえるさんの文章はそのギリギリのところを攻めて、ドライヴ感を出すことに成功しているものだと私は思います。

物語については、まだ途中な… 続きを読む