汚い――とは、どこからくるのだろうか?

この物語は人の心を表す心珠という一寸ほどの大きさの珠が軸になっている。
輝きも色も千差万別。誰一人として同じ色はない。

この物語の中で散々、汚い、汚い、と罵られてきた色は、輝きは、果たして本当に汚いものなのか、私は疑問に思う。それは、単一民族による人種差別のように、一人の女性を深く深く傷つけるのである。
汚い色――果たしてそんな色はあるのだろうか?
私は仕事柄、様々な色を目にしてきた。
色には上下も善悪も正誤も、ない。

そして、お互いの心珠を、心を、理解し、かつ慈しめる二人は、他のどんな夫婦よりも夫婦らしく生きてゆくのである。

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