この物語は、現実世界に起こり得たであろう歴史の真実を語った寓話であり、記録です。その内容の繊細さは、本当の歴史を追体験しかたの様な錯覚におちいりました。これ程の重厚な中身がある小説に、本当に久しぶりに出会えました。楽しかった。
この作品を読んでいると、相反する2つの思い―ジレンマが起こってくる。1つは、続きが気になって気になって仕方がない、一刻も早くページをめくりたい、という思い。そしてもう1つは、何度も何度も読み返し…続きを読む
一人の人の生は、流れていく時の中では点でしかない。その点でしかない人の生が集まり、流れとなっていくときに歴史となる。それは、時にゆっくりと穏やかに。そして、時には全てを押し流す濁流のごとくに。こ…続きを読む
序章から終章まで、全く飽きませんでした。結末が気になり、最後まで夢中になって読みました。作者の方はある程度世界史を勉強されて物語を書かれたのでは?と思います。 架空の世界のお話ですが、本当にありそ…続きを読む
本当に一言でいうと、色々なことを考えさせられる小説です。それは差別だったり、偏見だったり、子供に対する虐待だったり、頂点に立つものの苦悩や孤独、本当の努力とはなにか、敗者とは、勝者とは一体何なのか…続きを読む
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