第5話 ウンコとは
「あなたの身体は日々入れ替わっている。便器やおまるの中を覗いてみよう。それはただの便サンプルではない。昔の自分だ。それが人生だ」
――デイビット・ウォルトナー=テーブズ 排泄物と文明より
生命の起源は30億年以上前にまで遡る。
絶え間ない化学反応の結果、原始生命体が生まれ、生命の誕生とともにウンコは生まれた。
また、阿吽という古い言葉がある。
始まりが「阿」、終わりが「吽」で初めから終わりという意味だ。
中国ではうんちのことを終わりを置く、すなわち「吽(うん)」を「置」くという意味で「吽置(うんち)」と呼んだ。
これが奈良時代の日本に伝わって、ウンチそのものの呼び名として定着し、その後、室町時代の貴族が「吽(うん)」に愛称である「〜子」をつけて「吽子(うんこ)」という言葉ができたそうだ。
つまり、ウンコとは始まりであると同時に終わりを示し、それは人生そのものを表しているのではないだろうか。
私はウンコ研究室に入り、いかに今の文明が発達し衛生環境が整っているのかを、食事のバランスの大切さを、人々の信頼関係の大切さを知った。
すべてウンコが教えてくれたことだ。
ウンコを知ることは、自分を知ることなのだ。
この話の終わりは、こう締めくくりたい。
吽置。
ウンコ研究室 ももも @momom-
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