第4話【地下通路から続く隠し部屋】(1)


ほこりまみれになってはいるが床の継ぎ目に沿って微妙にそこだけ真新しい感じがした。


「勇者君どう思う?これって【絶対お宝】の予感ってやつだよね?」


「ニコニコ」と笑顔を振り撒いてはいるが、指で地下通路の入り口である床を示しているが

微動だにしない。


「あーはいはい……開けろってことね」


僕は、気だるそうに床板をめくると年期が入っているせいかびててそれでいて重い……


「私も手伝うよ!!」そう言って3cm程上がった隙間に華奢きゃしゃな指先を突っ込むと、まるで子どもの玩具おもちゃの様に勢いよくひっくり返す。


【どしんっ!!】と重量級の音が部屋中に響き渡り、辺りにはほこりが舞い散り 、袖で口を覆いながら「ケホケホ」と咳き込む彼女と 出口の見えない迷路のような何処までも続く「暗闇くらやみ」がそこには、あった


【結末まで残り2127文字】

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