第8話【それは少女の小さな思い出】(1)


彼女の手のひらをライトの明かりで照らすとそこにあったのは【馬に乗る勇敢な1人の戦士像】だった。

小さいながら細部まで繊細に造られており、技術力の高さを垣間見る。


「へへへっ」と顔中に埃を被りながら笑う彼女にどこか元気づけられている気がした。


「探し物はその小さな物で間違いないの?」


僕がそういうと、古びた【書物】を1冊小脇に抱え、小さく頷き部屋を出ることにした。


少女は、大事そうに【戦士像】を寝室にある燭台の横へ置くと満足そうに眺めていた。


【結末まで残り891文字】


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