最終話【真実と私の名は……】

無言の勇者は一瞬で間を詰めると、剣で【勇者君】を狙ってきた。

魔力は強く立派な角に体格の良い肉体。

一見すれば、確かにラスボスは

緊迫した状況の中二人の間へ入り【勇者君】を守った。


腹部に鋭い痛みと共に、走馬灯の様に記憶が甦る。




私の名前は、【―――――】

大好きなパパ上と優しいママ上の1人娘

その、幸せいっぱいの日常は【勇者】という肩書きの人物によって滅茶苦茶にされた。

パパ上は、殺されるのを知りつつも必死に戦った。

1つは魔界のあるじとして

1つは信念を貫くため

最後に家族のためだった


そんな不器用で優しい人を一方的に殺害した【勇者】は確かに憎いよ?

でも、元を辿れば【魔物と人】が争った結果の産物何だよ。

でも、憎しみの連鎖が次の【勇者と魔王】を造るのなら、私は喜んであなたたちの敵討ちになろうと決めたの。


最後の魔族は、人間の勇者を一撃で葬り去ると【生き残りである姫】のもとへ駆け寄る。


ここには沢山の大切な思い出が眠る場所なの、だからね……【魔王城】が私の死に場所なんだ……


「俺は君の家族はおろか、同族達を次々とこの手で……」


どんな姿形でも

どんな経緯でも

【あなたが私の勇者君にはかわりないよ?】


本当の勇者は【勇ましき者】

あなたにぴったりじゃない。

ね?


「ゆう……し…ゃ……く……」


彼女の角は、勇者にへし折られ体には大きな穴が開いていた。


魔王の娘……いや、1人の少女【フレデシカ】をそっと抱き締めると、共に灰になった。






魔王【バカめこっちが本物だ!!】その時から私は本物になってしまった


外伝


ご覧くださりありがとうございました♪








【結末までのこり0文字】

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ラスボスと闘うまでは死ぬもんか 泥んことかげ @doronkotokage

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