第6話【地下通路と隠し部屋】(3)


松明たいまつを持って足早に最深部まで駆け足で向かう。


「ちょっ……ちょっとペース早くない?」


弱気になる僕の声は、耳にいれず通路に響くのは二人の足音だけで彼女は、平然と前へ前へと進んでいく。


【それから十数分後】


「ようやく着いたわ。ここが隠し部屋の入口ね」


見た目からして重厚感が漂う閉ざされた扉には、一癖も二癖もありそうな仕掛けが灯りに照らされ見えている。


満足そうに笑みを溢すこぼと慣れた手つきで解錠を始める。

ものの数分で【ガチャリ】と金属音がすると、古びた扉を片手で押す。


【ギッ……ギギッ】と金属と地面が擦れる音がする。

恐らく開けるのは、数年ぶりだろう。

そう印象がつく程に部屋の内部には、ほこりが被っており、壁は朽ち果てていた。


【結末まで残り1499文字】

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