怒って、拗れて、落ち込んで。その先にあるものは?

注意欠陥・多動性障害(ADHD)であり、学校には行かず図書室で絵を描いている少女、瑠璃。
ADHDと言っても、どう言うものなのかよく知らない人もいるのではないかと思います。簡単に言えば、注意力や集中力、感情と言った部分をコントロールする力が弱く、それが問題となって現れる事を言います。
細かな事は本編で語られるのでここでは省きますが、瑠璃のそれは、対人関係に与える影響も少なくなく、先にあげた、学校に行っていないと言うのもそこに起因したいます。

ですがそんな彼女に転機が訪れ、絵画教室で本格的に絵を習う事となります。
そこで語られる絵や画材道具の説明が驚くほど豊富で驚かされるのですが、それ以上に印象に残ったのは人間関係でした。
瑠璃より先に絵画教室に通っている少年、湊人がいるのですが、彼とは衝突してばかり。と言っても、ほとんど瑠璃が一方的に怒ったり落ち込んだりしているのですけどね。
そんな事になったのも、瑠璃にあるADHDの特性が大きいのですが、対人関係のトラブルと言うのは、同生涯を持っていない人だってもちろん起こり得ますし、「ADHDなんだからこれでいいんだ」なんて話でもありません。周りにフォローしてもらう事はあっても、最終的には自分で乗り越えなくてはならないのです。

新しい世界の飛び込んで行った瑠璃が、そこでどんな関係を築いていくのか。彼女の成長を見届けてください。

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