最後にあなたは感じます。神話の息吹と人の尊厳。そして愛の形を。

まず、言いたい。伝えたい。『とても良かった』と。
読み終えた時、余韻を楽しむために抱える本が、私の手元に無くて残念でした。
そして、感謝したい。この出会いに。

数ある神話の中でも、ギリシャ神話って、人間くさくて私は結構好きです。
そして、この物語はそれを余すところなく伝えてくれる。
しかも、古代ギリシャにおける四つの愛をそこに織り交ぜて物語ってくれていると私は感じました。

女神アテナを受け着いた人間、エストリーゼ。彼女は最初人間でした。そこに瀕死のアテナが現れます。その目的や意思はここでは書けません。ですが、神としての彼女はエストリーゼにその力を託します。

そこから物語はゆっくりと綴られていく。

太陽神アポロン。美の女神アフロディーテ。賢者グラウコーピス。

それぞれが、色鮮やかに描かれている。四つの愛を織り交ぜて。

そして、人間というものを、神話を通して物語っているようにも感じます。

さあ、開演の時は満ちた。これ以上私がいうのは野暮です。でも、最後に一言。

新しい神話の世界へようこそ! 皆さまが、新しい伝承者です。

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