魅入られし男の結末に

静かに始まる孤独な老人の目覚め。

寝落ちして起きた88歳の誕生日。
その人生が寂しく、無為であったかのように描写される林立する缶ビールの情景から、一転して物語は動き出す。

静から、動。灰色から、階段を上るごとに染まっていく、猛々しいまでの狂気の色。

今まさに生を終えようとしていた決意した老人から、再び生の躍動を感じさせるその狂気な様は、数多くの命が……。


どうか、後は物語で感じてください。

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