「ダッチワイフ」を検索したら竹夫人のことらしいですよ

 物足りない! もっとこう……反射的に「怖い!」と感じる要素を取り入れてもよかったのではないですか?
 SFをベースにしていて「こういう世界観のストーリーなのね」と把握したものの、あんまり怖いと感じられませんでした。
 終盤で「そう考えると、怖くなる」と主人公が細心の注意を払おうとしていますが、僕は登場人物の失敗を織り交ぜて「怖い思いをした」シーンを一緒に体験したかったです。あわよくば「まさかソレもアウトだったなんて……」と愕然としたかったです。
 しかしこの作品は作者の発想力が輝いていればOKなんです。ホラー度が低くても企画者が満足できなくても、「この発想は思いつかなかった」と思わせれば大成功なんです。

 あの人もどこが怖いのだろうと必死に読み返していました。どうしたら怖くなるだろうと話し合いもしました。
「ダッチワイフにも設定があったら怖いんじゃない?」
「たとえば?」
「人間そっくりに動いたり喋ったりすれば、殺人というワードに説得力が増す」
「あくまでモノだから脚が取れても這って家に戻ってきたりして」
「ヤンデレの彼女みたいでイヤだなー」
 あ、こういう想像を膨らませるのって楽しいな。

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