バネを踏み抜いて

 『憎悪』は私が最も重視する人の感情の一つだ。
 本作では人類愛ならぬ人類憎に満ちた 物語が登場する。そんなものに関わらさせられた主人公はとんだ災難だろう。
 もっとも、憎悪を標榜する割には詰めの甘い間抜けな魔導師ではあった。その間抜けさ加減のおかげで主人公がかっこよく演出される場面があったので怪我の功名としよう。
 詳細本作。