己を知るべし

 カタリ自身にカタリを探らせるという、思いつけそうで思いつけない発想の妙が光る。
 バーグさんの小生意気な口調が物語をピリッと引き締める一方、カタリが確かめた自らの内面にはノスタルジーを感じてしまう。
 オチもうまい。
 もっと沢山の読者にもたらされるべき作品。