次に会うなら

 超展開スケールを見せる本作、一昔前に社会問題化した『狂牛病』を取り上げつつも換骨奪胎し、宇宙の放浪者の原因とするまで昇華せしめた。
 作者は自他の作品に一切の妥協がない。だから、主人公と相棒にもあまっちょろい救いなど用意しない。……それ自体が結末を盛り上げる間接的な伏線となっている。
 オチも秀逸。オチというよりサゲと表現したくなる。