周りを巻き込んで欲の在処を探し続ける主人公
- ★★★ Excellent!!!
世界を動かす中心人物的なキャラクターが複数いて、それ以外の人にもいろんな歴史があり、想いがあり…とても魅力的です。
また、緊迫感、張り詰めた空気感がすごいです。
強キャラ相手に戦闘勃発寸前の時とか、特に戦闘シーンなんてもう、固唾を呑み手に汗握って、まるでその場に居合わせてしまい、巻き込まれないように息を潜めるようにして読んでました。多分息も止めてた。
すごい。
皆読め。
以下推し語り
〜アベル(主人公)〜
皆魅力的ですが中でも、主人公アベルは特に魅力的です。彼にとって前世から地続きの今世であり、前世での父親への憎悪と憤怒の不完全燃焼はずっと燻り続けている。そしてそれが彼を魅力的で底知れない男にしているように思います。
彼はずっと心の奥底で燃え盛る「欲望」「飢え」から目を逸らしたり満たそうとしたりします。
作中でアベルの様子を熱い鉄板の上で駆けている様、といったように主人公自らが独白していたと思うのですが、本当にそんな感じで、魂が焦げ付くような満たされない欲望を満たそうと破滅へと全力疾走しているような…そんな印象があります。
「父親」を想起させられるような「害悪」への憎悪や殺意と彼が持つ優しさ、この辺りが特に傍目から見て落差が激しいように見え、不安定に感じしかしそれが魅力的に見える。
作中ではアベルの運命の女に運命の男に運命の敵と、こうして並べるとなんかちゃちいんですけど正しく「運命」と言える相手が登場します。
絡み合う運命が、こう、やばいです。私の語彙力よりもやばい。
まだ169話までしか読めていませんが、この先どうなるのか楽しみなような不安なような…
最推し
〜バース公爵(アベルの祖父)〜
私の最推しはバース公爵です。
正しくこれが貴族、といった人物ですが、同時にただの人間であり、その辺りがザ・貴族的価値観と混じってウォルターたちからすると嫌な親になるのが最高です。的確にウォルターたちの地雷を踏み抜いていくお爺ちゃん。好き。
あまりにも価値観も振る舞いも貴族!で人間味がある。あと渋いおじ様が好きなので私にクリティカル。
ザ・貴族で貴族的価値観以外できなくてけれど情があって結果家族には下手なことしちゃう。
そういうとこ!そういうとこですよ爺様!好き!
〜イズファヤート王〜(名前間違えてすみません)
謎。
現段階ではかなり好きだけどどうなるか分からない。意図もわからない。いまいち何がしたいのかも分からないし何考えてんのかわからんし謎。
恐ろしく「王」以外の何者でもない、なれないしならない、みたいな…?完璧主義で有能で生に楽しみを見出さず人の命を数で見てそうだし義務だけで生きてそう…でもなんか確固たる自我がありそう…。その言動から、信賞必罰を徹底した恐怖政治で統治してて、恐ろしく冷徹で人間味がなく王の威厳に溢れ、血縁身分関係なく他者は皆同等に無価値みたいな感じに私には見えてる。事実しか合ってないと思う。本当に謎。何?好き。続き楽しみ。