カルマの塔【断章】

作者 富士田けやき

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★★★ Excellent!!!

この作品から作者氏のカルマの塔のサブキャラに対する愛や良心を感じる。

本編はひたすらウィリアムわっしょいわっしょいだった。(持ち上げられてる本人は天井に顔をぶつけている様だが...)
他のキャラも存分にクローズアップされてはいるが、本編はウィリアムの物語であり、どれほど魅力的なキャラもウィリアムの引き立て役の域を出なかった。
出てはならない、という制約もあったかもしれない。カルマの塔はあくまでもウィリアムの物語なのだから。

しかし、この断章は本編とはまた違った観点から、他のキャラをーー「時代の敗者」を描いた作品だ。
ウィリアムの実力が尋常でないことは誰も疑うことのない純然たる事実であるが、だからと言って敗れ去った他の人物がひたすら劣っていたわけでない! 目立たなかった、想いを果たすことの出来なかったあの人やあの人が弱かったわけではない!という熱い想いがこの断章を通して伝わってくるようだ。

そう、実力は勝利の必須条件。しかし、時の運というあやふやでどうしようもない要素もまた確かに存在する。
ウィリアムが勝ち続けたのは彼の才能と努力の賜物だ。
しかし運が良かったという側面も多分にあったのだ。
彼も他の敗者達と同じく一歩間違えば...いや...たとえ間違えずとも、ひたすらに最善手を打ち続けたとしても、運に見放されていれば、ウィリアムもまた自らの望みを果たすことなく歴史書の片隅に「こんな人いたね」と名前だけ乗る存在になっていたかもしれない。

本編ではウィリアムの陰に埋もれてしまった鳴かず飛ばずの「時代の敗者」たち。
この断章では、彼らに改めて焦点を当てることで、彼らが単なる弱者ではなかったこと、彼らの隠れた実力、努力や熱意や、思惑のあれこれをこの断章で堪能することが可能だ。
それにより改めてウィリアムの魅力が...ん?あれ?

と、まあ...
本編を読んだ後に断章を読み、… 続きを読む

★★★ Excellent!!!

メインストーリーを読み返したくなる
そんなスピンオフ作品です。

これは私の体験ですが、
シャウハウゼンが嫌いでした。
ついさっきまで。
今は好きです。

まだ出てはないが、
断章の主題は、
主人公たちが敗北者たち。

ティッシュとハンカチと、
伴に読むことオススメします。

ルドルフとラインベルカ御両人の悲歎と救済も早くみたくて仕方がないです。