魔性の言葉

 本作の題名は、失敗した時口をついて出てきかねない台詞の筆頭である。そして、口をついて出たが最後、こんなはずに『ならなくてすむ』ことはほとんどない。言霊とは良くいったものだが、まさに魔性の言霊だ。
 主人公がその台詞に耐え続ける様子は読んでいて辛い面もあった。まさに忍の一文字だ。その結末がどうなるかは、神ならぬ作者のみぞ知るところか。

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