ずっとずっと好きだった人。今でも好きな人。

小学生の藍には、小さな頃から大好きな人がいる。
近所に住む高校生の優斗。
彼はある日、不慮の事故により命を落とし、藍の初恋は、儚く散ったかのように思えましたが……。

藍が高校生になり、優斗と同じ高校に入学した途端、状況が変わります。

いたんです。
優斗が。
高校に。
幽霊になって。

そこから始まる、「まだ終わってない初恋」の物語。

こちらは、『初恋と幽霊』という前作があり、それを踏まえての二作目、となりますが……。

いや、いけるんじゃないかな。ここから読んでも。

今作は、変則的に番外編が差し挟まれ、十分前作の捕捉になっている部分もありますし……。

胸キュンシーンが盛りだくさんの今作は、こちらだけでも十分楽しめると思います。

ただ、キャラクターたちの成長を見守りたい、とおっしゃる方には、前作必読。

特に、啓太というキャラクターの心の動き、成長をしっかりととらえたい方は、一度『初恋と幽霊』にまでお戻りください。

恋のお相手が「幽霊」ということで、なんとなく切なさをまとわせるお話ですが……。

ラストはそれぞれの「未来」を見据えた、前向きな余韻が味わえる物語です。
ぜひ、ご一読を。

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