呪われたプリンス２

　作者にすらその存在を忘れられ、最後まで書かれずに何年もたっている物語。どんなに作者が軽々しい気持ちえ書いたとしても、その物語の登場人物は生きています。しかし彼らは作り話の中の作り物。自分の意思では動けません。
　そんな哀れな登場人物のために、作者の知らないところで未完成の物語を修正し、新たに話を付け加え、最高のエンドを彼らが迎えられるように活動する者たちがいるのです。それを「仕事」とする彼らは毎日、その作業に勤しんでいました。ある「事件」が起こるまでは――。

※「２」はこのお話のことですが、「１」は書いておりません。というのも――。