LycoriTH――リコリス――

作者 有澤いつき

血をもって肉を制す、艶なる女達の絢爛譚

  • ★★★ Excellent!!!

※こういった方にお薦めです
□グロエロバイオレンスが好き
□可愛くて元気いっぱいな女の子が好き
□とにかく蹂躙されたい街が崩壊してほしい
□美女が好きだけどいちゃいちゃしているのも好き
これらを存分に味わえるのが「LycoriTH」です。

 「セルフオールレイティング」「スプラッター」等の注意書きよろしく、血染めで鮮やかな世界観、寿命が三行ほどで尽きたり三行で情事に耽るような過激かつ刹那的な文章、そして血を浴びながらも自我を強く持ち続ける「化物」であり「人間」の少女達。どれもこれもが刺激として読者を魅了とさせます。

 タイトルは訳すると「彼岸花」です。手を出してしまいたくなる程に妖艶な毒花、それを比喩として怪物と恐れられる突如として生まれた生命体の「リコリス」。彼女達の赤は血を求める者として、または鮮烈な生を求めるものとして、あるいは何かに求められる者として周囲を翻弄させます。

 それは激しいのだけれど、「切なく儚い」のです。
時に、彼岸花は花は咲くが実を結ばない「徒花」であることも知られています。リコリス達により欲望と衝動の街と化したトウキョウ、そこで彼女達は日夜激情を振りまくけれど永遠ではない。多様な「異常」も「狂気」も、生きるものとして終わりはいつか訪れてしまう。それと隣り合わせになりながら、彼女達は生きています。残虐の裏で育った純粋を抱きながら生きています。それを見てしまう度に、恐れ多くも最期まで魅せてほしいと願うばかりです。
 死と隣り合わせで輝きと鮮烈に生きる彼女達、酔いしれながら生き様を見届けたいです。

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