荒廃した狂気の都市で咲き誇る彼岸花。魅入られたらもう、戻れない。

政府から見捨てられ、女であって女でない、異質な生き物リコリスが支配する都市、トウキョウ。
荒廃したビルの間で、今日も紅い花が咲く――。

リコリスの少女ドロシーと彼女の恋人である里砂の二人を主軸に、さまざまな人物が絡んで織りなす群像劇です。

淡々と織りなす文体が描く、さまざなま欲望を抱えたリコリス達の姿は艶やかで、魅入られたらどんどん読み進めてしまいます。
レイティングの関係上、好みがわかれるところではあるかと思いますが、文章のせいか、私自身はそれほどスプラッターだとは感じませんでした。

己の欲望を胸に、紅く、艶やかに咲き誇るリコリス達。
彼女達の生きざまに、ふれてください。

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