あまくても、あまさとともに、生きていく。甘さあるこの場所で。

本作は主人公・果歩が会社を辞めて和菓子屋で働きはじめるところから始まるラブストーリーです。

退職のくだりは、果歩が(本人も自覚しているとおり)年齢の割にあまさがあることもあって、なかなか心にくるものがあります。でもそれは必ずしも後ろ向きな選択というわけではなく、自分が笑顔でいられる場所に向かうことでもあって。

逃げちゃダメだと人は言う。でも、自分のあまさを受け入れて、自分が甘いと感じるものと時間をかけて向き合っていくことは決して逃げではない。何より心がぽかぽかします。

母の来訪や栗拾いデート(?)の際の軽いドタバタもほっこりしましたし、果歩のちょっとずつの成長も見ていて好ましく思いました。

心に糖分が欲しい方は是非お試しあれ。

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