次々に襲いかかるパワーワードの豪雨とトキめきの嵐に翻弄される読者たち!

いやぁ、なんじゃこのラブコメ。

まずタイトル、タイトル。見た時点で、「含まれてたまるかっ!」とツッコんでいた。

そして、物語を読み始めて数話。ヒロインが、「子種を捧げろ!」と叫び始めた。
「頭大丈夫か!?」と、アルヴィンのごとくツッコんでいた。

この作品の素晴らしい所は、随所にとんでもないパワーワードをどんどこどんとぶち込んでくるところですね。油断していると、謎の名言が次々と誕生していきます。
「心が童貞なんです」は、個人的流行語大賞です。辞世の句にしたいくらい。「自分……心が童貞ですから」なんて言って死ねたら、ある意味本望でしょうよ(?)。死後、すさまじい霊力を持った童貞怨霊として化けて出てきそう。

物語序盤は不意打ちのパワーワードと登場人物たちのコミカルなやり取りが面白く、吹き出し放題。

しかし、結婚を命じられたユディトとアルヴィンの二人が徐々に距離を詰めていく様子を見ているうちに、「およよ、トキめきパワーが湧いて来たぜよ!」と、まるで親戚のおばちゃんになったようにニヤニヤしてしまう。

と思ったら物語が急転し、ドキドキハラハラな展開もあったりして、「マイエンジェルヒルダちゃんがああ!」と、やきもきさせられる始末。

そんな中で、段々アルヴィンも恋に盲目になっていき、とんでもないパワーワードを生産し続ける。「あんたかっこいいから許されるけど、普通の男がそれ言ったら、確実にセクハラっつーか、性犯罪やで!」ってレベルの発言を繰り出してくる。いかん、アルヴィンが壊れた。

でも、なんだかんだちゃんと、ストーリーは綺麗にまとめられているんですもの。最後のほうの女王様とヒルダちゃんのやり取りには、思わず目頭が熱くなっちゃった。おばちゃん、人情に弱いんよ……(´;ω;`)

タイトルやサブタイトルでイロモノ作品と決めつけて、すみませんでした‼
登場人物たちの発言は所々ぶっ壊れていたけれど、物語には全く破綻が無く、素晴らしいストーリーに纏め上げられておりました! 作者さまの手腕に敬礼でございます!

……まあ唯一不満があるとしたら、最後の最後、非常にいいところでお預けENDをくらったことくらいですかね! おばちゃんは、若い二人の門出を最後まで見守りたかったのでございますのよ! ほほほほほ~!!

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