笑えて、キュンとする。

まずはタイトルの持つ破壊力にやられました。
「王家のために。子を産みなさい」それが、女騎士ユディトが、女王陛下から下された命令でした。陛下の甥であるアルヴィンとの間に子を作り、その子に王位を継承させる。これが女王陛下の考えです。

いえいえ、どう考えてもおかしいでしょ。陛下に忠誠を誓ったユディトも、さすがにこれには困ります。それはもちろん、子作りの片割れであるアルヴィンも同じです。
しかし、あれよこれよと外堀が急速に埋められていき……

と、これだけ書くとラブコメの皮をかぶったコメディのようにも聞こえるかもしれませんが、恋愛もしっかりやっています。成り行きで結婚させられそうになった二人ですが、近くにいるうちにだんだんと相手の良い所に気づいていき、惹かれ合う様子がとても丁重に描かれているのです。気が付けば、早くくっつけと応援している自分がいました。
しかし後半、物語は更なる波乱が待っていました。

笑えるワードと、ドキドキする胸キュン、その両方が詰まったお話です。

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