揺蕩の果てに残る、ひとすじの灯

とてもよかったです。
何が現実で、何が夢であるかといったことは途中からどうでもよくなり、物語の揺蕩に脳味噌ごとあずけ、楽しみました。
統合が失われそうな自我の様子も、ちょくちょく挟まれる軽妙なやりとりも、どちらもとてもよかった。そして夢うつつの末に手にした確かなメッセージは、読み手である自分を、今日から励ましてくれるものでありました。
ああ、とてもよかった(大事なことなので三回言いました)。