その偶然の出逢いは、刻を流された必然の繋がりを超えて、未来を変える……

 橋の上で佇むヒロイン、通りがかりの彼が見つけた。自ら命を絶ってしまいそうに思えたから……。
 必死に働いていた、もうひとりの彼。ヒロインとは兄妹のような境遇を過ごしていた。

 物語は、この三人の視点で進んでいく。

 それぞれの出逢い、境遇、想いが、複雑に絡まりあう。それが、ヒロインの身の上に起きた過去の事故によって、少しずつ解れていく。
 この三人が行きつく未来は……?

 時系列までもが複雑に交差しているが、読むことに労力は必要ない。だからこそ、読みやすい。
 視点が話ごとに移ろうが、それすらも伏線に繋がっているのだろう。
 読み終えると同時に、すべてが理解できると思う。

 この流れで、ハッピーエンドに持ち込める作家さまの腕は、実にお見事!

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稲妻トリップ

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