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氷の槍アイス・ランス‼」


 地面から氷の槍が突き上げて出てき、相手に攻撃する。


「ぐはッ‼」


 この声は男の声だった。不意打ちをつかれた男は、宙に舞ったまま和哉に攻撃を仕掛けてくる。


閃光フラッシュ‼」


 暗黒の空間に一瞬の目くらまし光りが眩しく光る。


「ちっ……。闇ギルドの魔導師にしては、小賢しい技を使ってくるんだな」


 男は光りに体を同化して、姿を消した。


 和哉は目をつぶり左手で光を防いだ。だが、その隙に男は後ろに回って次の攻撃を仕掛けてくる。


「なかなかやるな。でも、これはかわせない! 闇の弾丸ダークネス・ショット‼」


氷の壁アイス・シールド‼」


「何!」


「後ろに回ればこっちのものだ‼」


 和哉は剣を振り回し、足や腕を連続で斬撃する。


「ぐぁあああああ‼」


 男は少しずつダメージを受けていく。斬られた傷口からは、血が流れだし、出血がひどくなっていく。


「これで最後だ‼」


 和哉はスピードを上げて、相手の懐に入ると左手で男の腹に魔法陣を展開させ、


氷の壁アイス・シールド‼」


 自分の魔力を流し、発動させた。


 男の体は次第に冷たい氷の塊に閉じ込められ、動きが止まった。


「やっと、終わったか……」


 和哉は、剣を破壊すると自分が作った氷の壁を見た。


 未だに戻ってこない真彩を数分ほど待ち続ける。


「どうやら、そちらも終わったようですね」


「ああ、それでそっちの魔法陣の解除は出来たのか?」


「はい。ですが、思っていたよりもそこまで強力な魔法陣でもなかったみたいです」


「そうか……。じゃあ、これで依頼は完了したんだな」


 姿を現した真彩は、微笑み、うれしそうな顔をしていた。


「一応、訊きたいんだが依頼金ってこっちの世界でも使用できるのか?」


「できますけど……」


「何⁉」


「換金所でこっちの世界の料金と交換可能ですよ‼」


 真彩は依頼書を見せた。


「マジかよ……。物凄いファンタジー系RPGだな……」


 和哉は溜息をついた。

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