神の力を宿した宝と、その持ち主達の物語

回避不能な絶対予言。それにより主人公に突き付けられたのは、自分が死ぬと言う未来でした。
その絶望的な状況を何とかする為、十種と呼ばれる神の力を宿す十の宝を集めます。

このお話、とにかくキャラが魅力的です。
十種にはそれぞれ持ち主の女の子がいるのですが、数が多いにもかかわらず一人もその魅力が削がれる事はありません。各章ごとにそれぞれがクローズアップされてるのですが、主人公視点であったり、彼女から見た全く新しい物語のようでもあったり、描き方が実に多彩。まるで、それぞれが主役の物語を見ているようでもあります。

それに登場人物の掛け合いが非常にコミカルで、時々ジャンルがホラーであることを忘れてしまうかのよう。ですが怖い場面はしっかりと怖いです。ネタバレになるのでハッキリどことは言えませんが、特に一部の場面では人の心の闇や苦しみを、文字と言う媒体をこれでもかと言うくらいに活かして伝えてきます。ここで読んだだけだと何のことか分からないかもしれませんが、実際に読んでみれば必ずこれだと気づくはず。

このレビューを書いている時点で連載はまだ途中ですが、必ずや満足のいくものになっているかと思います。

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