見えなくなっても確かなもの

読了後のレビューです。

主人公は妖怪が見える少女。
物語を読み始めた時には、登場する数々の妖怪を前に、子供の頃好きだった妖怪と話せるなんて羨ましいなと思ったり、可愛い妖怪の微笑ましい語り口調を前にほっこりしたり。

少しずつ失われつつある、妖怪が見える力を前にしながらもワクワクしたり癒されたり。


読み進めていくうちに、深みを増していく妖怪が見えなくなっていく力と、主人公を苦しめていく現実。

物語の中で描かれているのは、強い想いと見えなくなっても確かにある繋がりです。


主人公志保と妖怪木葉。
ふたりが紡ぐ繋がりと確かな想い。

悲しみの中にある描かれていない幸せが見えた時、私達の日々に励みをくれる何かが見えてくるかもしれません。

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