兄と妹。それは些細なことで別れた道ではなかったかもしれないが…

兄と妹が、その生の濁流に流されるままに、憎み合い、遂には殺し合いに至る…
ストーリーはそれ一貫につかぬかれ、とてもシンプル。ですがる取り巻く登場人物、抗えない運命、そして最後に露わになる兄の素顔…そこに至るまでの描写が非常に重厚かつ見事で、飽きさせません。安易な救いはないと分かりながらも、読むのが止まらなくなる物語。
ダークファンタジーとだけ括るには勿体なさを感じる、人間ドラマてす。

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