ただ単純に野球がやりたくなる話

読む前は、巨人の星っぽいスポ根かな?と思っていました。
読み進めていくうちに、これはスポ根ではなく、人情味あふれる文学なんだなという認識に変わりました。

この作者は、言葉の使い方がうまいなと思いました。特に最後の富山弁をしゃべるシーン。僕も富山に住んでいたことがあるのですが、感動する場面なのにおかしみが入って、泣き笑いしてました。

鬱屈した小学生が、野球を通じて成長する。
おっさんの立ち位置は、主人公が野球を逃げ場から純粋な面白さを見出すための場所にするための重要な鍵であったと。

最後、親が息子を一心不乱に応援しているのを見て、主人公だけでなく、周りの環境も変えていったのだと胸が熱くなりました。

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