蟻の行列

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「あのレストランに行くの、何回目かな」

「数えてはいませんけど、結構通（かよ）ってますよね」

「おいしいもんね」

「ええ、家から近くて、利用しやすいですしね」

「今日は何食べようかな、楽しみ」

「もう、ヒトミちゃんは食べることばかりですね」

「そういうミヨコさんだって、楽しみなんでしょ」

「それはそうなんですけど」

「ほらー。自分に素直になろうよ」

「ちゃんとやらないといけないことは、やらないとダメなんですよ」

「わかってるって」

「あそこに見えてるの、いつものレストランだよね？」

「そのはずですよ」

「道、間違えたりしてないよね？」

「どれだけ通（かよ）ったと思っているんですか。その様なことあるはずないでしょう」

「美味しいご飯が待っている！」

「そうですよ。その通りです！」

「でもこの匂い」

「そうなんですよね、この匂い」

『生理的に無理！』