夢現、何気なく授業中に窓の外を見つめていた大学生が見つけたのは、とある彫刻作品だった。その姿はまさに異質。何が異質と言えば、その頭部で首から上が「立方体」。異質で、異端で、なによりその魅力に魅入られる主人公は、制作過程を観察していくのだが、徐々に徐々に出来上がっていくうちに……。作者が誰なのか、誰がどういう思いで作っているのか、気になり出したら止まらないのですが、この思考が上手く読者を惹きつけ、最後の仕上げは……。彫像と――いることに気づくのであった。怖すぎますし、なによりそれは主人公の……。
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