気がつけばトリコになる。理想を追う瞳に、優しい声に。

皇太子オスヴァルトには悪いウワサしかない。
何人も側室を囲う(正室はいないらしい)色狂いだし。戦に出れば勝ってくる、攻めた国は必ず落とす、策略家だし。
だが、目の前に現れた実物は、みんなの眠りを守る穏やかな夜のようなオーラの持ち主。
戸惑わないわけがない。惹かれないわけがない!

一方のヒロイン・アンネは、皇帝一族に恨みを持っている。だから、一族の一人である皇太子に惹かれるわけが――あるんだな、これが。

読めば分かる。ついつい惹かれてしまう、いいオトコなんだよ。
女性のハートをわしづかみにする笑顔。気品あふれる所作。そして、理想に向かっていく覚悟。哀しみを呑み込んで、前を向き続ける、芯の強さ。
どこをとってもカッコイイ。

だから、貴女もはやく恋に落ちてきて。

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