爽やかな風の吹く、王道ラブファンタジー

貴族の娘クリス=スタインは、十七歳。女だてらにフェデリア騎士隊に入隊した彼女は、「女として侮られぬよう」努力を重ね、仲間たちに一目置かれる優秀な騎士になっていた。そんな彼女に、国を護る神聖な宝珠をあずかる「白の宝珠の巫女」の、守護騎士となる辞令が下った。騎士の誉、誰もが憧れる守護騎士の任に就いたクリスだったが、美しき銀髪、アメジストの瞳をもつ巫女エアリアスには、重大な秘密があった……。


戦う強い女性の話は大好きなので、喜んで拝読しました。物語の世界では、恋に落ちた女性が自分の世界を捨て(諦めて)、古典的な役割に収まるパターンが多いのですが、クリスはちょっと違います。
男女逆転どころか、同性間や性転換の物語も溢れている昨今ですが。こんな王道なラブストーリーも素敵ですね。個人的には、主人公たちを支える仲間の騎士たちが、好きです。