──Web小説界における、最強のチート、それは『スケベ心』だ!!

 私は最近自作の中で、『これぞ、最強のチートだ‼』というものを登場させた。

 それは、量子論や集合的無意識論的に、絶対に正しいはずであった。

 ──しかし、この作品を読んで、その絶対の自信が、揺らぎ始めたのだ!

 それほどまでに、本作の主人公のジンタの『スケベ心』──人外娘に対する愛♡は、無敵であり、どんな強敵にも打ち勝ち、どんな困難でも乗り越え得るのである!

 ──いや、私の作品なんか、どうでもいい、ここで少し、真面目な話をしよう。

 つまりジンタの『スケベ心』とは、実は種族の壁を越えた、我が身の保全すら顧みない、これぞ文字通りの『無償の愛』なのだ!

 彼は激しい闘いの最中であっても、人外娘を見つければ、後先考えずに、エロいこと──すなわち、『愛の行為』をしようとする。

 一見これはいかにも馬鹿げたギャグシーンのようにも見えるが、実はこれこそは、(人類愛というかもはや)全種族愛と(Web小説という)世界そのものの、『最も理想的なあるべき姿』を実践しているのだ!

 ──そう、獣人や妖怪や魔神等々の、人間以外の種族と遭遇した場合、敵と見なして攻撃をするのでなく、まずは愛し合うことを模索するべきだと。

 今回最新話において、最強かつ最凶の魔神の娘が、ジンタのエロ特攻アタックを受けて、あっという間に堕ちてしまって、いかにもチョロインぽくも思えたが、実はそんなことはないのだ!

 ──一体誰が、自分を無条件に愛そうとしている者に対して、攻撃することができるというのだ!

 それは一見凶悪な人類の敵そのものに見える、モンスター娘たちだって同じなのだ!

 この作品はまさしく、バトル主体の現在のWeb小説に対する強烈なアンチテーゼであるとともに、異種族間の愛というものの『真に理想的な形』を見事に描ききった、極上のエンターテインメント作品なのである!

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