想いの数だけ、その光はきらめくのだろう。

致死性発光症。その病になった者は、やがて光になって消えてしまう。後には遺体さえも残らない。
そんな病が広がった世界の連作短編です。

一つ一つの話は独立していますが、前に出てきた登場人物の名が出てきたり、再登場したりと、確かな繋がりを持った作品になっています。

光になって散る。そのことに絶望する人もいれば、希望を見る人もいる。
命の数だけの、登場人物たちの、想いが静かに響きわたってきます。

重厚な文章によってそんな世界に引き込まれ、最後はどこか暖かい光を感じとれる作品です。


消えてしまうとしたら、あなたは何を残そうとしますか?

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