Day 4 クルージング・デイ
4日目。
船内ショップのグッズはすでに買ったし、プールも散々楽しんだので朝から船内散策。最上甲板から一番下のデッキまで、心ゆくまで散歩を楽しんだ。
それもディナー前には終わってしまい、その後キャラグリをすることもなく、1人部屋にこもっていた。
「ちょっとは外出てグリーティングとかしなさいよ」
「はいはい」
母親の小言を聞き流しながら、仕方なくルームウェア用に着ていた短パンからディナー用のドレスに着替え、カメラを持って部屋を出た。
部屋を出て、ロビーデッキのあたりをぶらついていると、ドナルドのグリーティングをやっていた。
早速列に並ぶ。
初めての海外ソログリーティングは、色々と緊張していた。
自分の順番が来ると、キャストに声をかけた。
"先にキャラだけで撮ってもいい?"
キャストは「OK」と笑顔で私のおぼつかない英語にこたえてくれた。
すると様子を察したらしいドナルドが、カッコよくポーズを決めてくれるという。
1枚目はタイミングが合わず、お尻だけとなってしまった。
"もう1回撮る?"
"うん"
2回目は成功したので、次はキャストにカメラを渡してツーショット。
ゲストのカメラとは別で、クルーズのカメラもある。こちらはルームキーを渡せば、4デッキの「シャッターズ」で各部屋の写真をアルバムにしてプリントしてくれるというサービス。
もちろん、お店が開店しているときはいつでも写真を見られるし、クルーズの思い出に買うこともできる。
これがきっかけで、帰国後一時期ドナルドのファンになり、数回ほど妹と喧嘩した。
夜のショーは、ロビーデッキで行われるフェアウェル・パーティ。
今までの船旅を締めくくる、最後のショー。
吹き抜けになっているデッキには今までより一番多いゲストが集まっているように見えた。
最初の時間はキャラクターたちによる最後のグリーティング。ミッキーたちからプリンセスまで、これでもかというくらいの数。
本当に、あっという間だった。
最後のショーには、今までの旅を振り返るような映像が大階段の上に設置されたミニスクリーンに映し出され、音楽も流れ出す。
"またすぐ会おうね"
そう言ってくれたミッキーの笑顔は、私の目には滲んで映っていた。
それよりも、直視できなかった。
本当に、楽しかった。
あっという間に、時間は過ぎて。
明日は、もう帰る日だ。
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