第6話 香港&上海ディズニーランド

 アジア最大の国家といえば、中国。

 当然ディズニー本社も、日本以外からの集客を見込み、この地にパーク建設を考えていました。




 香港にディズニーランド建設が決まったのは1999年のこと。

 しかし今までと勝手は違い、相手は香港政府。

 パークの誘致こそ政府からのものでしたが、資金の拠出や計画1つにも認可を求めなければならない立場でした。

 4年後には起工式が行われ、名誉アンバサダーにはジャッキー・チェンを迎え2005年9月12日に「香港ディズニーランド」は開園します。

 パスポート料金は中国本土だけでなく、東南アジアもターゲットとしたため割安の設定でしたが、それでも初年度から予想人数を下回る客足で、日本と同条件の「業績次第では閉園も視野に入れた計画見直し」が悪い方向に現実となりかけました。

 もちろんいきなり閉園では本社も大赤字なので、実績のある人間を経営トップに変えるなど抜本的な改革を行いました。しかしなお客足は振るわず、国慶節連休(中国のGW)の来場者数は香港政府の予想を下回る結果でした。

 政府に求めていた拡張計画も中止となり、社員の一部解雇にまで踏み切りましたが、のちになって香港政府との間で新たな拡張計画が発表され、段階的なパークの充実を行うことで2012年9月期にようやく黒字を達成しました。




 そして香港パークを成長させるために中国側が遅れを出させていたと言われる中国本土にも建設計画が本格的に始動し、2010年に本土政府とディズニー本社が正式契約を締結。

 翌年に起工式を行い、2016年6月16日に開園を迎えました。この「上海ディズニーランド」開園のニュースは日本でも多く報道されていたので、ご存知の方も多いと思います。


 また、中国エリアに関しては各テーマリゾートにパークが1つしかないため、アトラクション数の少なさなどがネックとなっていますが、マーベル作品を中心とした中国オリジナルのアトラクションを作るなどして特色をアピールしています。




 この通りまだまだ歴史の浅い2リゾートですが、「ディズニーランドは永遠に完成しない」ウォルトの思想通り、これから驚くような進化を続けることでしょう。

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