ひと春の目を覆いたくなるやうな出会ひ

主人公の夏菜ちゃんがかわいい。

思い出を引きずる男はくしくも、トラウマを抱いた幼い自分と同じ年頃の少女と出会いました。
ちょっと自己中心的でノー天気な女の子は、身の回りの世界で起こることをまっすぐな視線で語っていきます。

言葉にして行動もする。

結局、大人たちが秘めた真実に子どもは立ち入ることはできませんでしたが、彼女の行動が止まっていた時間を動かし、すべてを見送った彼女は、少し大人に近づいたのかもしれません。

(自分の心に向ける真摯さは、私なら中二くらいでようやくたどり着くような高い精神性を感じましたが)

白ブリは充分堪能しました。今度は「なつのうた」を楽しみにしております。(笑)

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