最も弱い存在にすべてを押しつける世界でいいのか?

もちろん「いいわけねーだろ!!!」というのが主人公の答えです
自分はこの小説を、最も弱い存在への理不尽な暴力を目の当たりにした少年が、世界の強さ(それは「弱い存在を虐げずにはいられない」という、「強い弱さ」に他ならないのですが)に立ち向かおうとする物語だと解釈しました
「悪童日記」的な子どもの奔放な邪気を随所で覗かせながら、全体的な筆致が瑞々しいのは、少年が自身もまた弱い存在であることを自覚しているからではないかと思いました
明るく風通しがよい場面でも、どこかに気骨と悲哀があります

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