金木犀を追って

作者 藍染乃 流

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★★★ Excellent!!!

私にとっての怖い詩集です。きっとあなたにも、この意味が肌感覚として感じられるはずです。
衣服を剥がれて裸になるだけでなく、皮膚を削がれて心を支える筋肉や、矜持を支える骨格までも晒される。
生温い現実に生きる私には、その実態を突き付けられるたびに、悲鳴を上げる心に鳥肌の立つ引き攣った顔から逃げられません。
どうですか、怖いもの見たさで興味が湧きましたか?
この恐怖の岩山を越えないと凪の海には出られませんよ。平和と安寧を見たいならば一緒に岩壁を上りませんか?
私の細い糸のような心は、あなたのような強い方との道行きを望んでいます。ぜひ一緒に歩いてくださいませんか!

★★★ Excellent!!!

レビュー時、四十編まで更新されています。

遊び心があるかと思えば、強く胸打つ意志を感じて、煙った不安を見たかと思えば、流れる水の心地を聞く……。
それらを揺るぎなく落ちつけているのは、筆者という幹に他なりません。いつかの色と香りのように、あなたを惹く詩が必ずあります。

★★★ Excellent!!!

鴎の街などでは文字の並びも利用して視覚的な実験作も描かれていますが、根幹にある言葉がしっかりとされているので奇を衒った印象はありません。読み上げていくうちにさまざまなイメージが鮮烈に読み手に食い込んできます。読み応えのある詩が溢れています。一読ではもったいない。