たいへん興味深く拝読させていただきました。選び抜かれた言葉に、しっかりと言霊が宿っています。達観の境地が全編から溢れ、読む者に感銘を与えます。すばらしい!☆☆☆
藍染さんの作品すべてに感じるのは、その思考力、幾重もの思考の深さです。それが読み手の思考を刺激する。螺旋状につづく階段なのです。
一読してまず、モチーフの多彩さに驚かされます。単純にいえば語句の幅広さ、ということになりますが、〈お茶の水博士〉(「猿」)から〈ばねのぱんだ〉(「Na」)、あるいは〈二日酔い〉みたいに青ざめた〈梢…続きを読む
レビュー時、四十編まで更新されています。遊び心があるかと思えば、強く胸打つ意志を感じて、煙った不安を見たかと思えば、流れる水の心地を聞く……。それらを揺るぎなく落ちつけているのは、筆者という幹…続きを読む
鴎の街などでは文字の並びも利用して視覚的な実験作も描かれていますが、根幹にある言葉がしっかりとされているので奇を衒った印象はありません。読み上げていくうちにさまざまなイメージが鮮烈に読み手に食い込ん…続きを読む
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