第5話 悔恨~ Re:g-Re:t ~(武論斗さん)

「後悔なんて、ありゃしねーよ」




 〇〇〇〇〇〇




 私は本当にうれしかった


 うれしくてうれしすぎて

 私はもうだいぶん壊れてたんだね


 あなたに終わらせてほしかった


 あなたと一緒にいることを

 私は投げ出してしまった






 私もろとも






 あなたは

 私の後を追いかけて

 あなたの大事な

 あなたの顔も

 あなたの体も

 あなたの心も

 投げ出して

 落としてしまった


 私のせいだ

 ごめんなさい

 私は本当にどうしようもない


 後悔している


 あなたと知り合ったことも

 あなたと会ったことも

 あなたと一緒にいたことも

 あなたに殺してと言ったことも

 あなたと約束したことも

 あなたと口喧嘩したことも



 あなたにもう少し早く会っていたなら


 もっと私の体が綺麗な時に

 もっと私の心が綺麗な時に

 もっと素直に

 もっと自然に

 あなたに愛してほしかった

 あなたを愛したかった

 愛することを知りたかった


 あなたがいつも言っていた

 誰よりもでっけえ男になるって

 懺>

 あなたは本当に私を包んでくれた

 私はきっと誰かの何かを奪ってしまう

 マイナスにしちゃう

 そうやって勝手に落ち込んで勝手に

 より小さくなっていく

 一人でいるとまたキズをつける

 痛いと確かめられる

 ここに私がいることを

 まだ消えてなくなっていないことを


 本当はもっといろんなことをしたかった


 後悔してももう遅い

 あなたも自分もなくなった

 あなたには命を大事にしてほしかった

 私に言われたくないよね


 こんな自分勝手な私にたくさんありがとう

 こんな私をあなたが広めていること

 本当なら私が知るはずもないのに

 ここで出会ったヒトが私に伝えてくれた

 あなたとここで会うことはない

 フラフラ彷徨うこの混沌の中

 こんな私に声をかけるヒトがいるのも

 あなたのおかげ


 体のキズにはあなたの優しい指の感覚

 耳に残るあなたのチャラい口調と声

 でっけえあなたが

 こんなちっちゃい私を

 ありがとう

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