それは私から分かち難いもの

 考察なんて大したことは出来ないので私の感じたままを記します。

 没頭すること。繋がること。
 満たすことを試みる。
 それは試みではなく波打つ心に流されているだけ。
 流れゆく先にあるのは拒絶。
 それでも渇きのまま男は行く。
 砕けて沈み、染みとなるまで。

 繋がりという白い糸が見えるのは、空が黒く塗られたから。
 温もりが得られるのは、ただ夜が冷たいから。
 たったそれだけのこと。  

 それでも満たされれば幸福を覚える。

 それはまさに、これが飢えだから。

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