異世界転生の常識を破る、息つく間も無い熱い群像劇

アバンと本編で世界観が違う様に感じられるかもしれないですが、紛れもなく繋がっております。

主人公がトラックに撥ねられ、チート能力を授けられて転生してくるところから本格的に物語が始まりますが、最初、何のチートが授けられたかは他の人と違って謎です。
そして、この世界独特の制度で必ず転生者には「パートナー」が与えられるのですが。
この「パートナー」制度からしてもう謎が満載です。
むしろ、この世界は読めば読むほど謎だらけです。
さらりとテンポ良く読める物語ですが、そのテンポ良さとは裏腹に綿密に練り込まれた伏線が至るところに張り巡らされています。
この織り交ぜ方が秀逸で、後になればなるほど「そうだったのか」と唸らされること間違いなし。

主人公をはじめとし、パートナーであるマリン、出会っていくオルガ達一人一人が重い背景を持ち、葛藤や傷を抱えています。
それを乗り越えようと必死にぶつかり合う熱さは、他の小説と比べても随一だと思います。
昨日の敵が今日の味方、今日の味方が明日の敵。
目まぐるしく入れ替わっていく人間関係、乗り越えようと足掻く強さ、けれど乗り越えた後の挫折と絶望。
世界の謎と熱く渦巻く人間模様に、いつの間にか引き込まれていくことでしょう。
エピローグも、読むとざわざっとした謎が最後まで残されていて本当に素晴らしいです。

第二部も遂に始動しました。
是非、一読して頂きたい逸品です!

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