仮面(ペルソナ)

 3つめにご紹介する詩は、9章「クリスティーヌ・ダーエの面影」で登場する『仮面ペルソナ』という作品です。

 この詩は舞台作品としても有名な『オペラ座の怪人』で、ヒロインのクリスティーヌ・ダーエが話の終盤で、ファントムに誘拐されてしまいます。舞台の終盤にさしかかるシーンの中に、ファントムがクリスティーヌを拉致監禁するシーンがありります。『オペラ座の怪人』でも重要なシーンの一つで、クリスティーヌがファントムにキスをして、愛するラウル・シャニュイ子爵を守るという名シーンをイメージした詩です。

 一応作中では、『オペラ座の怪人』の挿入歌として公開した設定になっています。なのでこの詩を歌っているのは、ヒロインのクリスティーヌ・ダーエとなります。そし彼女自身の心情をテーマに、この詩を書きました。

 なお解説は後日行う予定なので、原文だけ下記に掲載しておきます。


仮面ペルソナ


夜が眠らない 時代ときで過ごす心

知らない間に 両手で温もり隠す


その指先は声を求める度

小さな罪を背負っていく


月夜に消える その人影は

明日へはばたく どこか悲しい

はかない鳥のようね



罰を浄化するため 夢の地図広げ

霧がさまよう中で 辿りついた街は


無機質な微笑こぼす 人が住む

ひび割れた仮面ペルソナの世界


月夜が照らす その人影は

孤高の波に 翻弄ほんろうされた

鮮血の異邦人



月夜を惑わす その人影は

すれ違いのまなざし入り組む

背中合わせの時間



風の鳴き声に 旋律メロディをのせて

このうたを届けましょう


         詩『仮面ペルソナの内容について(1)』

https://kakuyomu.jp/works/1177354054885032493/episodes/1177354054885278720


         詩『仮面ペルソナの内容について(2)』

https://kakuyomu.jp/my/works/1177354054885032493/episodes/1177354054885292832


         詩『仮面ペルソナの内容について(3)』

https://kakuyomu.jp/works/1177354054885032493/episodes/1177354054885306685


         詩『仮面ペルソナ』の原文と翻訳

https://kakuyomu.jp/works/1177354054885032493/episodes/1177354054885306780

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詩の天秤 月影 夏樹 @six4ydct

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