技術的な側面も注目しながら読んで頂きたい作品。

この物語の素晴らしさは他の方々がレビューして下さっているので、そちらにおまかせしまして。
私はどうしても技術的な側面からこの作品を掘り下げたくて、非常に稚拙で申し訳ありませんがレビューさせて頂きます。

まず私がプロペラのついた飛行機が好きな人間であると先に申し上げておきます。
そしてこの作品は、飛行機好きな方には是非、読んで頂きたい作品です。

以下、専門的な用語が出てきますが申し訳ありません。
私が惚れたのはこの作品に登場する蒸気機関のエンジンを搭載した飛行機。
恐らくこちらは空冷式エンジンに対する水冷式エンジンの位置付けかな、と考察。
そうして考えてみると、私の目の前に空冷式の機体より機首の長い、ややトップヘビー気味な重厚な機体が表れました。
蒸気を噴き上げながら飛ぶ機体。
この機体をイメージして惚れました。

そして硬式飛行船のリーディア号。
これは物語中に登場する、内部に全通式の滑走路を備えた飛行船です。
もちろん着艦制動策付き。
縦式か横式かは明示されていなかったと思いますが、私のイメージでは敢えて縦式の制動策。
主人公の着艦シーンは脳内に映像が浮かぶほどにリアルです。
こういった細かな設定を説明的になりすぎず、そして殺伐とならず、童話のように柔らかな、綺麗な文章で物語はまとめられています。
飛行機が好きな方はこういった細かな設定にも注目しながら読んで頂きたい作品です。
長文で失礼致しました。

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